10月某日の日記

今日は定時後に高校生、大学生向けの就活イベントがWebで行われるため
少しでも先輩顔然したく、化粧をして出社。未来ある学生に憂い顔は見させられまい。
昨日はいつまでも治らない顔のニキビを案じ肌を休めるために化粧はしていなかった。
不思議なもので化粧をするといつもより背筋が伸び目線を上げて歩くことができる気がする。
会社の入口にいる守衛さんにもちゃんと目を合わせて挨拶できたし。
化粧って周りの人に良く見られたくてやると思っていたけど改めて自分のために
やっている行為だったんだと気づく。施しは自分の外側なのに結果は自分の内側を
向いていて化粧により自分の意識が変わる。
最近は会社の大きな報告会に向けて資料作成に追われる日々だ。
技術職でありながらこんなに資料作成に時間を費やして良いものか。
報告会では成果を報告すべきなのにその成果を出すための実験に時間を割けず
フラストレーションが溜まる日々。無能と言われればそれまでだ。

定時後の就活イベントでは学生たちの将来の進路について真剣に考え
悩んでいる姿に眩しさで目が眩みそうだった。
「あんた何者?何の価値があるの?」
就活中に脳内で囁かれ続けた見えない大人からの言葉が蘇った。
自分が何なのか分からなくなるこの現象。何を目指して何をやっていけば
良いのか時々分からず広い大海原に放り出された気持ちになる。
暗澹とした気持ちでイベントを終え、さらに月報の締め切りが今日中だと言うことに
気づき軽い吐き気がした。月報を書きながら今月も自分は何をやっていたんだ
という気持ちになりもう感情がどん底に落ちていき止められなかった。

こういう時は外で軽く一杯やって憂さ晴らしでもしよう、と思ったが
気づけば最寄り駅に着いたのが22時過ぎ。この飲食店不毛地帯の大津に
22時以降一人でしっぽりやれる店など無い。
仕方なく家で飲むことを決めコンビニでプレモルと餃子とポテチを買い帰路に着く。
コンビニの外で飲み会帰りのサラリーマン集団や女子会帰りのアラサー集団
とすれ違い、その楽し気なにぎやかさと自分のカバンから覗く餃子の冷え冷えしてること
の対比がすさまじかった。この温度差で紅葉の色づきも早くなることであろう。